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恋する日曜日 私。恋した

恋する日曜日 私。恋した

レヴュー

80~90年代の隠れた名曲をテーマにしたBS-i の人気ドラマシリーズ『恋する日曜日』の劇場バージョン第2弾が、前作同様、廣木慶一監督の手によって映画化された。

主役の二宮なぎさ役に起用されたのは『ケータイ刑事 銭形舞』でデビュー、『野ブタ。をプロデュース』『ALWAYS三丁目の夕日』で注目を浴びた堀北真希。「恋」と「死」という、ややもすれば息がつまる非日常的なテーマを彼女ならではの軽くなく、しかし決して重くない澄みきった演技でこなしている。

相手役(石川聡役)には、TVドラマ『氷点』や『TAKI 183』『火火』の窪塚俊介。なぎさの死を知らぬまま、恋愛とは違うが、いとおしい人がいるという微妙な感覚の“想われ役”を、これまたけれんみなく演じている。

聡の不倫相手・中山絵里子役の高岡早紀の配役もピッタリ。私生活を彷彿とさせる「人生を楽しく前向きに生きる」姿は、まさに嵌り役。観る者の共感を呼ばずにはいられない。

ラストシーンのバスの場面は、本来なら涙のひとつも流すべきところだが、涙がなかったことで、残された3ヶ月をかえって健気に一生懸命生きようとするなぎさの気持が観る者の心にじんわりと伝播。難病の果ての死という重い物語が、押しつげがましくならなかったのは、「切なさを如何に表現するか」にこだわった廣木監督のグッド・センスの表われであろう。

全般に薄味の印象を受けるのは、TVドラマが基になっているせいであろうが、それだけにドキュメンタリータッチのカメラワークがより印象的であり、スピード感溢れる画面構成になっている。
 テーマソング「花~すべての人の心に花を」(喜納昌吉&チャンプルーズ)が 巷に流れた古き良き時代を回想させてくれる“癒し効果”満点、及第点の抒情詩 である。

(文・構成 和気 洸)

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