
「みんながひとつになって歌うって、こんなにも楽しくて気持ちいい。何かに
、がむしゃらに一生懸命になれるって素晴らしい」…合唱を題材に、何かに必死
になってぶつかっていくことの大切さを謳った爽やかさ満点の青春映画が新春の
スクリーンに登場する。
主人公の七浜高校合唱部・ソプラノリーダー荻野かすみには、『天然コケコッ
コー』(07年)で高い評価を獲得、天性の女優として将来を嘱望されている夏
帆が、対する湯の川高校合唱部々長・権藤洋には『きらわれ松子の一生』や『さ
くらん』で達者な演技を披露したガレッジセールのゴリが、七浜高校合唱部顧問
・瀬沼裕子には『ALWAYS 三丁目の夕日』でアカデミー賞優秀助演女優賞
を受賞した薬師丸ひろ子が出演、それぞれの存在感溢れる主張によって、ともす
れば小粒になりがちな作品を大きく見せている。
他には、石黒英雄、徳永えり、亜希子、磐田さゆり、ともさかりえ等の若手俳
優、さらにはかすみの祖父役として間寛平が華を添えている。
特筆すべきは、クラシックからポップスまで。バリエーション豊かな魂のこも
った合唱シーンの数々。「待ちぼうけ」、「あなたに」、そして映画の中では審
査員役のゴスペラーズが書き下ろした主題歌「青い鳥」、さらには今は亡き尾崎
豊の「15の夜」や「僕が僕であるために」、「oh my little girl」などは観る
者に合唱の楽しさのみならず、感動をも与えてくれる。
「必死になっている顔に疑問を持っていたら一生だせえまんまだ」…日本中が
ビブラート必至!…旅立ちの春にうってつけのイチオシ映画である。
(文・構成 和気 洸)
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