
「『お前の命はあと1時間!』…毒を盛られたスナイパーのシェブ。作用を抑える唯一の方法は、アドレナリンを出し続けること。解毒剤を手に入れ、黒幕を突き止める。動き続け、興奮し続けながら、わずか1時間で全てを解決できるのか?」…このキャッチ・コピーだけで十分想像がつくストーリーだが、何と言っても見所は『トランスポーター』シリーズで、一躍スーパースターの座に就いたジェイソン・ステイサムのアクション映画である。
飛び込み(世界ランキング12位)で鍛えたジェイソン・ステイサムのマッチョぶりは、もうそれだけで絵になるセクシーさで、女性のみならず、多くの男性ファンにも憧れの的。加えて、トップ・スターでありながら、スタントなしの危険を厭わない豪快なアクションにこだわる意気込みは、群れ為すアクション・スターの中でも、いそうでいない貴重な存在である。
ずっとアドレナリンを出し続けていなければ死んでしまう!…ややもするとマンガチックで非現実な設定と受け止めてしまいそうだが、さて現代を生きる我々の日常生活を顧みるに、「アドレナリン」を「金」と「時間」に置き換えれば…誰しも「ハタ!」と膝を打つ?のではなかろうか。
「(脚本は)つまり、クレイジーなんだ」…マーク・ネヴェルダインと共に脚本・監督を担当したブライアン・テイラーはこう語るが、なるほどストーリーはクレイジー?だが、よくよく考えれば彼らが訴えたかったテーマは極めて真っ当。「金と時間」に追われる我々の行く末を(ある種の同情を込めつつ)皮肉った“風刺映画”と捉えるべきであろう。
暑気払いを兼ねた“現代風お伽噺”の本作に私情を混えつつ?)★印を4個進呈しておきたい。
(文・構成 和気 洸)
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